「クラウドに移行すればコスト削減になる」と期待していたにもかかわらず、実際にはオンプレミス時代よりも請求額が高くなってしまう事例は少なくありません。単にシステムをクラウドに移すだけでは、なぜコストが下がらないのでしょうか。その原因と、コストを最適化するための具体的な対策を解説します。
コストが下がらない原因は、オンプレミスの構成をそのままクラウドへ移行する「単純移行(リフト&シフト)」にあります。オンプレミスでは数年後の最大負荷を見越して過剰なスペックのサーバーを用意しますが、これをクラウドでそのまま再現すると、常に最大スペックの料金が発生し続けます。クラウドのメリットである「必要な分だけ利用する」という特性を活かせないため、結果として割高になります。
サーバーの稼働費以外にかかる隠れたコストも要因の一つです。特に注意が必要なのが、使用していないリソースへの課金です。例えば、サーバー(インスタンス)を停止しても、紐付いていた固定IPアドレスを解放し忘れたり、ストレージ(ディスク)を削除し忘れたりすると、その分だけ課金が継続されます。開発環境などで一時的に作成したリソースの消し忘れが積み重なり、無視できない金額になるケースが多く見られます。
即効性のある対策は、不要なリソースの削除と停止です。現状の構成を確認し、以下の見直しを行います。
これらを徹底するだけで、無駄な支出を抑えることが可能です。
24時間365日の稼働が必須となる基幹システムなどは、クラウド事業者が提供する「リザーブドインスタンス」や「セービングプラン」の活用が効果的です。これは1年〜3年の長期利用をコミット(約束)することで、定価から大幅な割引(30%〜70%程度)を受けられる仕組みです。稼働時間を減らせないサーバーにとっては、コスト削減手段となります。
コスト構造を根本から改善するには、適材適所の構成への変更が有効です。例えば、すべてのデータをクラウドに置くのではなく、頻繁に利用しないデータや機密性の高いデータはオンプレミスに残し、アクセス変動の激しいシステムのみクラウドを利用する「ハイブリッドクラウド」という選択肢があります。
ただし、クラウドから外部(オンプレミス含む)へデータを送信する際には「データ転送料」がかかるケースが一般的です。通信頻度によっては転送料が高額になるリスクもあるため、データの流れと通信コストを考慮した設計が重要です。
クラウドは導入するだけで自動的にコストが下がるものではありません。利用状況に合わせてサーバーのサイズを変更(サイジング)したり、不要なリソースをこまめに削除したりといった、継続的な管理を行うことで初めてコストメリットが生まれます。まずは現在の請求内容を詳細に確認し、使われていないリソースがないか棚卸しすることから始めてください。
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