GCPのデータ分析・ビッグデータ活用

ビッグデータはデータ量が多くリアルタイムに更新されることから、以前は分析や活用が困難なデータとされていましたが、近年では技術は進み身近なものになってきました。

ビッグデータを分析し、活用することで、コスト削減や顧客数の拡大といった現状課題を解決することが期待されています。
また、消費者行動心理を理解したり、力を入れるべき商品を特定したりできるようになり売上向上にもつながるケースも。
今後もいろいろなデータを組み合わせることによって、新しいビジネスチャンスを生み出していけるかもしれません。

BigQuery

BigQueryは、GCPが提供するサービスの中でも特に代表的と言えるシステムです。
もともとはGoogle社内で検索エンジンと共に使われていたサービスを、外部ユーザーが利用できるようにしたものと言われています。

BigQueryの特徴は、その処理速度の高さにあります。
通常では長い時間かかる数テラバイトや数ペタバイトのクエリを、数秒～数十秒で完了させることができます。
高速処理ができる理由は、クエリを何千という数のサーバー群で分散処理しているから。OracleなどのRDBMS（リレーショナル・データベース・マネジメント・システム）では行単位でデータを保存しますが、BigQueryは列ごとにまとめてデータ保存するカラム型データストアとなっています。
また、ツリーアーキテクチャによって大規模な分散処理を行うため、トラフィックの最小化や高い圧縮率を実現し、クエリ実行時の高速データ処理を可能としているのです。

Dataflow

DataflowとはGCPのETLサービスで、さまざまなデータ処理を高速で行うことができます。
ETLとは、「Extract（抽出）」「Transform（変換）」「Load（書き出し）」の略。企業内の様々なシステムからデータを抽出し、共有する機能を搭載したツールのことです。

Dataflowに備わっているオートスケーリングという機能が、利用状況に合わせて自動的にリソースの拡大・縮小を実施。管理者が利用状況を細かく管理しなくてよいのもメリットです。

フルマネージドサービスなので、Dataflowに関する管理や運用に関する業務をすべてGoogleサービスが代行してくれます。
例えばサーバー障害などのトラブルが発生した場合も、ユーザー側が対応する必要がありません。動作環境を構築する必要もなく、企業の環境構築にかかる負荷を削減できるため、生産性向上につながります。

Datalab

Datalabはビッグデータのデータ解析や可視化を実現するサービスです。GCPサービスと連携するライブラリが充実していて、例えばBigQueryのデータに対して投げたクエリの結果をグラフ化することなども可能です。

Datalabは、Jupyter Notebookというソフトウェアをベースとしています。
Jupyterは解析結果を出力するために書いたコードやデータの解析結果を共有することが可能で、Datalabでも作成したnotebookをJupyterのnotebook形式でダウンロードすることができます。
そのため、プロジェクト内で可視化されたコードを簡単に共有することができ、解析用コードの再利用や、多人数でデータの解析を行う際にも便利でしょう。

DatalabはDockerイメージとして配布されるため、動かす上で特に何かを設定をする必要はありません。
いちいちスクリプトを書かなくても気軽にデータ解析を行うことができます。

まとめ

GCPにはBigQueryをはじめとしたデータ分析サービスがあり、そのデータの解析や可視化をすることができるツールも提供されています。GCPの各サービスと容易に連携できるため、さまざまな場面でデータを活用することができるでしょう。

Google検索やYouTubeなどの世界的なインフラサービスを提供するGoogle社によるクラウドサービス・GCP。
安定的なインフラだけでなく、ビッグデータ解析やAI活用などの新しい技術や、カスタマイズ性の高さと、Gmailなどのワークツールとも相性がよいことから注目されています。
しかし自社に適した環境構築には、専門的な技術やノウハウを持つエンジニアのサポートが欠かせません。

当サイトでは、GCPの知識やサーバー・ネットワーク、システム構築に精通したエキスパートを21社調査し、強みを分かりやすくまとめていますので、是非お役立てください。

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