GCPには、アプリ開発が行えるサービスや便利なコンテナ技術サービスがあります。
近年、コンテナ技術はアプリケーション開発を高速化し効率的な運用を行うことができる技術としてさまざまな開発分野で導入されています。
GCPが提供する便利なアプリ開発・コンテナ技術サービスを有効活用することで、システム構築にかかる時間を短縮することができ、メンテナンスの手間も省けるでしょう。
生産性を向上できるだけでなく、コスト削減にも期待できます。
AppEngineは、GCPが提供するサーバーレスプラットフォームのひとつ。
Googleが運用するサーバー環境でプログラムを実行し、Webアプリケーションを公開できるPaaS(Platform as a Service)に分類されます。
AppEngineには2つの環境が用意されていて、用途に応じて使い分けることが可能です。
ひとつめは「スタンダード環境」で、指定した言語のアプリをAppEngineが用意した仮想環境で実行するもの。自由度は低いですが、細かい設定が不要ですぐ使い始められることが特徴です。
ふたつめは「フレキシブル環境」で、AppEngineインフラ上の仮想マシンにあるDockerコンテナ内でアプリが実行されます。細かな設定をすることができ、カスタマイズできる幅が広いという特徴があります。
それぞれの違いを理解した上で、用途や目的に合った環境を利用するようにしましょう。
AppEngineのメリットには、豊富なプログラミング言語に対応していることが挙げられます。
スタンダード環境では「Python」「Java」「Node.js」「PHP」「Ruby」「Go」の6つの言語に対応しており、フレキシブル環境ではさらに「.NET」や独自に導入した言語環境にも対応可能です。
また自動スケールが可能で、サーバーの負荷に応じて自動で適切にスケールしてくれるため安定した通信を確保することができることもメリットのひとつです。
便利な管理コンソールがあり、利用状況やログなどの確認やセキュリティ設定、アクセスの承認設定などアプリケーション運用に関するさまざまな設定を容易に行うこともできます。
KubernetesEngine(GKE)は、オープンソース化されているKubernetesをベースとしたコンテナ環境です。
Kubernetesとは、コンテナの運用管理と自動化を目的に設計されたシステムのこと。コンテナを利用することで、システム環境の構築・移動・運用・管理を容易にし、運用にかかるコストや手間を軽くすることができます。
GKEのメリットは運用の負荷が小さいところです。必要最低限のハード負荷だけで起動することができるため汎用性が高く、さまざまなアプリケーション開発の場で活用可能です。
セキュリティソリューションを導入すればコンテナの分離や多層化を実現することができ、不正アクセスのリスクを抑えることができるでしょう。
GKEを活用することによって業務効率化が可能になり、規模の大きな環境でも大量のエンジニアを必要とせず最小限のリソースで効率的な管理ができるようになっています。
Anthosとは、ハイブリッド・マルチクラウド環境に対応したアプリケーション管理プラットフォームのこと。上記で解説しているKubernetesEngineをベースに、さまざまな機能を有することでユーザのニーズに沿ったフレキシブルなアプリケーション開発環境を実現します。
Anthosにはさまざまな機能があります。
たとえば「Anthos Cluster」は、本来GCP上でのみ提供されるGKEを、オンプレミス環境や他のクラウドサービス上などで利用できるようにする機能です。
「Anthos Config Management」は、Kubernetesクラスタに対し一元的なポリシー管理を行える機能です。
「Anthos Service Mesh」はオープンソースソフトウェアであるIstioのフルマネージドサービスで、GCP側でトラフィックの管理やサービス間の通信セキュリティ課題を解決し、運用負担を軽減します。
このように様々な機能を掛け合わせることで、アプリケーション/ソフトウェア開発における自由度を飛躍的に高めてくれます。
開発環境をクラウド化することにより、サーバーやネットワーク環境、プラットフォームを用意する必要がなくなり、結果低コストで開発を行うことが可能になります。
ほかにも拡張性向上や導入・運用の容易さなど、多くのメリットがあります。
ただし導入時には開発環境の目的や仕様などをしっかり把握しておかないと、後に追加要件が発生してしまってコストが膨らんでいくこともありますので、GCPで開発環境を構築するのであれば、まずはGCPコンピューティングに詳しい会社に相談することをおすすめします。
Google検索やYouTubeなどの世界的なインフラサービスを提供するGoogle社によるクラウドサービス・GCP。
安定的なインフラだけでなく、ビッグデータ解析やAI活用などの新しい技術や、カスタマイズ性の高さと、Gmailなどのワークツールとも相性がよいことから注目されています。
しかし自社に適した環境構築には、専門的な技術やノウハウを持つエンジニアのサポートが欠かせません。
当サイトでは、GCPの知識やサーバー・ネットワーク、システム構築に精通したエキスパートを21社調査し、強みを分かりやすくまとめていますので、是非お役立てください。
GCPの構築・開発に深い知見を持つ
3社を導入課題別にご紹介!
Google Cloudを活用してサーバーレスのアプリケーションを開発したい、既存の顧客データの分析を行って営業活動の効率を上げたい、既存のクラウドシステムとの併用中、セキュリティ環境を強化したい――クラウド環境を構築したいが、自社に専門知識を持つエンジニアがいない、そんな課題を抱えていませんか?
Google Cloudパートナーに任せることで、短期間でクラウド環境の整備やデータの移行を実現できる上、Google Cloudを通じて実現したいこともさらに一歩手前。ここでは、Google Cloudによって達成したい目的別におすすめのパートナーをご紹介します。