GCPとAWS・Azureの特徴の違いは?

目次

三大クラウドサービスとは、クラウドサービスの中でも世界中でよく利用されている3つのサービスのこと。
Googleが提供する「GCP」、Amazonが提供する「AWS」、Microsoftが提供する「Azure」がそれにあたります。

どれも有名なサービスのため名前は聞いたことがあるかもしれませんが、サービス毎の特徴や違いについてしっかり把握している方は少ないのではないでしょうか。
ここでは、それぞれのサービスの特徴や違いについて紹介していきます。

三社のシェアは2022年時点でAmazon>Microsoft>Googleですが、複数の調査会社の調査によると、直近ではGoogleが着実にシェアを伸ばしていることが明らかになっています。

※ 参照元:ITmedia「グローバルのクラウドインフラ市場シェア、Google Cloudが拡大傾向もAWSとAzureの立場は盤石 2022年第3四半期」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2211/02/news105.html

三大クラウドサービスの特徴

AWS(Amazon)

AWS(Amazon Web Services)はAmazonが提供しているクラウドサービスで、2006年にサービスが開始されました。三大クラウドサービスの中でもいちばん歴史が長いという特徴があります。

仮想サーバーやデータベースなどサービス種類は200以上と豊富で、アプリ開発やシステム運用に必要な機能は一通り揃っています。必要な機能を組み合わせることで、幅広い用途に活用することができるでしょう。

AWSはほとんどのサービスで日本語でのサポートがあり、歴史があるため日本語での情報やナレッジも集めやすいという特徴があります。
また、AWSを扱うことができる技術者の数も比較的多いため、相談先も多く選べるでしょう。

参照元:AWS公式サイト(https://aws.amazon.com/jp/products/
https://aws.amazon.com/jp/aws-ten-reasons/

Azure(Microsoft)

Azure(Microsoft Azure)は、Microsoftが提供しているクラウドサービスで、2010年に「Windows Azure」という名前でリリースされた後、2014年に現在の「Microsoft Azure」に名称が変更されました。

大きな特徴は、Windows OSやOfficeソフトといったMicrosoft系のサービスやテクノロジーとの親和性が高いということ。
オンプレミス環境(WindowsPC)との連携が容易に行うことができるため、大企業や官公庁などで導入されていることが多いです。

GCP(Google)

GCP(Google Cloud)は、Googleが提供している後発のクラウドサービスです。
YouTubeやGmailにも使われているGoogle社のネットワークインフラがベースとなっており、大量のアクセスや急激な負荷に対して強固で安定した開発環境を利用することができます。

検索エンジンを提供しているGoogle社による機械学習機能やAI活用、ビッグデータの高速分析に強みを持っているほか、GmailやGoogleドライブといった企業のワークツールとして普段使いされているアプリケーションとの親和性が高いため、近年徐々にシェアを伸ばしています。

GCP・AWSの特徴

GCPの特徴

データ運用

GCPでは「BigQuery」という高性能なデータ分析サービスが提供されています。BigQueryは、数テラバイトから数ペタバイトにもおよぶ大規模なデータに対しても、瞬時に解析を行うことが可能です。

さらに、Google Analyticsとの連携にも対応しており、ウェブ解析データをBigQuery上で扱うことで、異なるプラットフォームをまたいだ高度な分析が実現できます。

需要予測

GCPはAI技術とデータ処理能力において非常に優れております。これらの技術を組み合わせて活用することで、AIによる将来的な需要の予測も可能となっています。予測精度の高いモデルを構築できる点も魅力です。

ゲーム開発

GCPの「App Engine」を活用することで、少人数かつ低コストでのゲーム開発が実現できます。Node.js、Java、Ruby、C#、Go、Pythonといった多様なプログラミング言語に対応しており、Google Cloud上に開発環境も整っているため、迅速な開発が可能です。

負荷に対応できる環境

GCPは、急激なトラフィック増加やリソースの使用量に対応できる柔軟な環境を備えています。一時的にアクセス数が急増した場合でも、自動的にリソースを拡張する「オートスケーリング機能」が迅速に追従し、安定した運用を維持できます。

働き方改革

GCPを導入することで、働き方改革の推進も図れます。たとえば「G Site(※Google Sitesのことを指す場合があります)」を活用することで、情報共有の効率が向上し、部門間の横断的な業務連携も円滑に進めることができます。これにより、コミュニケーションのコスト削減にもつながります。

画像分類

GCPの「Vertex AI AutoML(旧 AutoML)」を利用すれば、機械学習の専門知識がなくても画像分類を行うことができます。操作は直感的で、いくつかの設定項目を入力するだけで学習モデルが作成できるため、工数を抑えながらAIの利活用が可能です。

AWSの特徴

初期費用なしで始められる柔軟なIT活用

従来、新たなインフラを構築する際には、ハードウェアの調達や設置、デプロイまでに長いリードタイムと高額な初期投資が必要でした。しかし、AWSでは初期費用が不要で、ビジネスニーズの発生に応じて、必要な分だけ柔軟にITリソースを調達することが可能です。

従量課金で無駄のないコスト管理

AWSでは利用量に応じた従量課金モデルが採用されており、必要なときにすぐ立ち上げ、不要になったタイミングでサービスを停止・データを削除することで、その時点から課金が止まります。これにより、繁忙期など一時的なリソース需要にも対応でき、予測ベースでの過剰な設備投資を避けることができます。秒単位・時間単位での課金により、小規模なプロジェクトの立ち上げや実験的な取り組みも手軽に行え、必要に応じて容易に撤退することも可能です。

柔軟に変更可能なITリソース

AWSでは、数クリック・数分でサーバーの台数を増減でき、稼働中のサーバーのCPU、メモリ、ストレージサイズの変更も容易です。たとえば、日中と夜間でスペックを変えたり、夜間や週末にサーバーを停止してコストを抑えたりと、柔軟なリソース管理が可能です。繁忙期に一時的にリソースを増強することも簡単に行えます。

従来のように、ユーザー数の成長を見越して過剰なITリソースを事前に用意する必要がなくなり、AWSでは必要なときに必要なだけのリソースを利用することで、コスト効率の高い運用が可能です。たとえ予測より成長が緩やかであった場合でも、状況に応じてリソースを改善できます。

ピークに応じた自動スケーリング

AWSでは、キャンペーンやメディア露出などに伴うアクセス急増にも対応可能です。設定された閾値を超えると、自動的にサーバーリソースが増強されるように構成できるため、ビジネスチャンスを逃すことなくサービス提供を維持できます。

ビジネス判断を支える高速なITリソース提供

オンプレミスでは、ITリソース導入には高額な初期投資や綿密なキャパシティ計画が必要であり、導入から稼働までに多大な時間と労力がかかっていました。AWSでは、管理コンソールやAPIを使った操作により、数分でITリソースの準備が可能です。

これにより、書類のやり取りや設置作業に時間をかけることなく、タイムリーなシステム構築を実現できます。新しいビジネスチャンスが現れた際にも、迅速に対応し、機会損失を抑えることができます。

Azureの特徴

包括的なクラウドサービス

Azureは、IaaS、PaaS、SaaSといった様々な種類のサービスを提供しています。他にも、仮想マシン、ストレージ、データベース、ネットワーク、AI、IoT、DevOpsツールなど、200以上のサービスがあり、ビジネスのあらゆるニーズに対応できます。

ハイブリッドクラウドへの強力な対応

Azureは、オンプレミス環境との連携に優れています。Azure ArcやAzure Stackといったサービスを活用することで、オンプレミスの既存システムとクラウドをシームレスに統合し、一元的に管理できます。これにより、既存のIT資産を有効活用しながら、段階的にクラウドへ移行したり、災害対策(DR)の仕組みを構築したりすることが容易になります。

Microsoft製品との高い親和性

Microsoftが提供するサービスであるため、Windows Server、SQL Server、Active Directory、Office365など、既存のMicrosoft製品との連携がスムーズです。

これにより、Microsoft製品を多く利用している企業にとっては、導入・移行のハードルが低く、運用もスムーズに行えます。特に、Azure AD(Azure Active Directory)は、ID管理や認証連携において強力な機能を提供します。

高度なセキュリティ

Azureは多層的なセキュリティ対策、データ暗号化、アクセス制御、多要素認証、AIを活用した脅威検知など、高度なセキュリティ機能を提供しています。また、多くの業界標準や規制(ISO、SOC、HIPAAなど)に準拠しており、厳格なコンプライアンス要件を持つ企業でも安心して利用できます。

柔軟な課金体系

Azureは従量課金制を採用しており、使用した分だけ料金が発生するため、初期投資を抑えることができます。

また、リソースの拡張・縮小が容易に行えるため、需要の変化に応じて柔軟に対応し、コストの適正化することが可能です。他にも、長期利用を前提とした予約割引なども提供されており、計画的な利用でコスト削減が期待できます。

オープンなプラットフォーム

Azureは、Windowsだけでなく、LinuxなどのオープンソースOS、Oracleなどのデータベース、Python、Java、Ruby、.NET、PHP、Node.jsなど、多様なプログラミング言語や開発フレームワークに対応しています。これにより、特定の技術スタックに縛られず、自由に開発を進めることができます。

GCPが向いているソリューション

まずGCPは機械学習やAI、ビッグデータ分析に強みを持っているため、それらの機能を利用したい企業に向いています。
AIの機械学習やビッグデータ分析向けのツールが豊富であり、その中から用途に合わせて選びやすいでしょう。

特にBigQueryというサービスはデータ分析に欠かせないツールです。BigQueryを活用することで、企業が保管している膨大なデータの分析・処理を短時間で行うことが可能になります。
現在のビジネスにおける経営戦略において非常に重要とされているデータ活用の一助となるでしょう。

また、AI・機械学習サービスには自動翻訳やレコメンド機能技術などがあり、それらの技術を業務フローに活かすことができます。
業務を自動化・最適化することで業務効率を改善したいと考えている場合にも向いているでしょう。

また、GmailやGoogleドライブなどをビジネスに利用する「Googleワークスペース」を導入している企業や、Android端末との親和性も高いため、取り回しの良さから社内全体に浸透させやすいのも嬉しいポイントです。

AWSが向いているソリューション

AWS(Amazon Web Services)は、安定性とセキュリティを重視する大企業に向いています。特に、金融機関やグローバル展開を目指す企業、異なるシステムとの柔軟な連携が必要な組織にとって、適した選択肢となるでしょう。

ISO/IEC 27001:2022や、ISO/IEC 27017:2015といった国際的なセキュリティ基準を満たしている(※)ため、国内外の厳格な安全基準が求められる環境でも利用可能です。

世界37の国・地域(リージョン)に拠点を持ち、それぞれのリージョンに計117の独立したデータセンター群・アベイラビリティゾーンを展開しています(2025年8月15日時点)。この分散構造が、国境をまたぐビジネスや24時間稼働が必須の企業にとって有効と言えるでしょう。

アカウント開設後、全世界のリージョンにアクセスでき、数分でサービス展開を行なえます。提供サービスは200種類以上に及び、多様な機能の中から組み合わせて利用可能です。

AI・機械学習(Amazon SageMaker)、大規模データ分析(Amazon Redshift)、IoT分野などの技術にも積極的に対応しており、業務高度化や新規事業創出に貢献します。さらに、Microsoft製品を含む他社技術との高い互換性を持ち、異なるシステムの統合も柔軟に実現します。

Azureが向いているソリューション

Azureの特徴は、Microsoft製品との親和性です。既存のMicrosoft製品を活用している企業や、オンプレミスとクラウドを併用する戦略を取る企業に適しています。

Microsoft 365やWindows Serverなどとの統合性が高く、既存のシステム資産を生かしながらクラウド環境へ移行が可能です。運用コストと移行リスクの双方を抑える効果が期待できます。

金融業界や公共機関のように高いコンプライアンス基準を求められる分野でも、Azureは豊富なセキュリティ認証や規制対応機能を備えており、安心して導入できます。Azure ArcやAzure Stackを活用することにより、オンプレミス環境とクラウドを一体的に管理でき、ハイブリッドクラウドの利点を最大化できるでしょう。

AI・分析面でも充実しており、Azure Synapseによるデータ分析、Azure Machine LearningやOpenAIサービスとの組み合わせによるAI導入などで、マーケティングや小売業などで活躍しています。

まとめ

三大クラウドサービスであるGCP・AWS・Azureは、それぞれに大きな特徴があります。
AWSは利用者が一番多いサービスで、日本語でのサポートも豊富に受けられることがメリット。
AzureはMicrosoft社製のサービスと相性が良いため、Microsoft製品を良く利用している方におすすめです。
GCPは強力なインフラや機械学習関連サービス、データ分析を利用したい方にも向いています。また、Googleアプリケーションをよく利用するユーザーやAndroid端末利用者にも適しているでしょう。

それぞれの違いを良く知り、自分たちの課題に合ったクラウドサービスを選ぶようにしましょう。

IT技術の発達により、DXやクラウド化による業務の見直しが叫ばれる昨今。Googleが提供する安定したインフラを利用できるGCP(GoogleCloud)の導入で、社員の負担軽減&生産性アップを図りましょう。
しかし自社に適した環境構築には、専門的な技術やノウハウを持つエンジニアのサポートが欠かせません
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※1:https://cloud.google.com/awards/partners/2018?hl=ja
※2:https://cloud.google.com/blog/ja/topics/partners/partner-top-engineer-2025-award-winners
※3:https://cloud.google.com/find-a-partner/partner/cloud-ace-inc
※4:https://cloud.google.com/find-a-partner/partner/株式会社エニシアス
※5:https://cloud.google.com/find-a-partner/partner/株式会社リベルスカイ
Google Cloudパートナーのスペシャライゼーション認定は、Google Cloudのプロダクトと関連するサービスでお客様を成功に導いた実績があるパートナーの証です。
参照元:Google Cloud公式サイト (https://cloud.google.com/find-a-partner/?hl=ja